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プロが教えるお墓掃除のコツ 墓石が汚れる原因と対処方法について

プロが教えるお墓掃除のコツ 墓石が汚れる原因と対処方法について

お墓参りに行った時に気になる墓石の汚れ。
正しいお墓掃除のやり方や日々のメンテナンス⽅法を、お墓のプロがお教えします。墓石の汚れの仕組みや原因、お掃除のポイントについて、基礎知識から専⾨的な部分まで網羅して解説いたします。

石長アドバイザー
お墓のプロとして石を扱い続けて400年「株式会社 石長(いしちょう)」のアドバイザーが、日頃のお墓掃除のポイントを分かりやすくお伝えいたします。

プロが教える!お墓をキレイに保つお掃除のコツ

汚れを早めに落とすことが重要

お墓をキレイに保つには、汚れを長期間放置しないことが一番です。日々の汚れの堆積を、水洗いで落とせるうちにキレイにしてしまうのが何よりの対処法です。

洗剤の使用は慎重に

石の表面はツルツルしていますが、「細孔」という目に見えないごく小さな隙間があり、そこから洗剤を内部に吸い込んで変色の原因になってしまうことがあります。
家庭用の掃除洗剤、食器用洗剤などは使用しないでください。また、ホームセンター等に墓石用の洗剤も販売されていますが、汚れの種類や石材の種類によって適する洗剤が異なりますので、素人が判断するのは難しいでしょう。効果の強い成分を含む洗剤であるほど、取り返しがつかなくなってしまうこともあります。
刺激が弱く墓石を痛めにくいとうたっている洗剤もありますが、リスクはゼロではありませんので、ご家庭でのお掃除は水洗いだけにしておいたほうが無難です。

大掛かりな掃除は自己流でやらない

墓石に使用されている石材の種類は様々あり、風合いや特徴、成分がそれぞれ異なります。洗剤の種類や道具の使い方を誤ると、墓石にシミやキズをつくってしまいかねません。良かれと思ってやったことが、取り返しがつかなくなる場合もありますので、自分だけの判断で行わないようにしてください。お墓は家族みんなのものですから、気になる汚れがある場合は、家族や墓石掃除のプロに相談をしながらどうするかを決めましょう。

そもそも墓石はなぜ汚れてしまうの?

墓石の見た目に影響する要因は大きく分けて二つ、「日々の汚れの蓄積」と「経年変化」があります。汚れの原因は様々あり、墓石の見た目に悪影響を及ぼします。

日々の汚れの蓄積

ほこり、花粉、苔、カビ、鳥のフンなど、汚れの原因となるものを長い間放置してしまうと、墓石にシミや斑模様ができてしまいます。
また大気中には目に見えない細かな汚染成分が浮遊していて、雨や湿気によって墓石の表面に付着します。水分が蒸発した後は、固化して墓石に密着浸透してしまいます。水が溜まりやすい部分に汚れが集まりますので、繋ぎ目や細かい箇所は要注意です。
これらの汚れを、こまめにお掃除して洗い落とすことで、お墓を美しく長持ちさせることができます。

◆水垢・黒ずみ
水鉢や花立の周辺など水分の溜まりやすい部分や、お掃除が行き届きにくい墓石の繋ぎ目などに、大気中の細かいほこりや花粉などが溜まってできる汚れです。
墓石の汚れの原因/水垢・黒ずみ

◆苔・カビ
風通しや陽当たりのよくない場所など、温かく湿った環境にお墓があると、石に菌が付着し苔が発生しやすくなります。早い段階であれば水洗いでキレイにすることができます。墓石の表面がツルツルに磨き上げられたものであれば、苔がつきにくく掃除で落としやすいのですが、ざらざらとした風合いの墓石ですと、表面が細かく凸凹しているため汚れやすくなります。
墓石の汚れの原因/苔・カビ

◆シミ
お墓参りのお酒やジュースなどのお供え物を放置したり、落葉が腐食したり、水分が染み込むことによって不純物が溜まってできる汚れです。シミには様々な原因が考えられ、原因に合わせた対処法が必要になります。
墓石の汚れの原因/シミ

◆虹彩現象(虹ヤケ)
黒系などの濃い色味の御影石にみられる、大気中の成分が付着したものが乱反射して虹色に見える現象です。
墓石の汚れの原因/虹彩現象(虹ヤケ)

経年変化

墓石は天然の石材でできているため、酸性雨、塩(海岸からの潮風)、排気ガスなど、お墓が建っている場所の環境が影響し、経年変化をしてきます。墓石の色味が変化したり、艶が消えてしまったり、雨水を吸い込んで石材中の鉄成分にサビが出たり、ということが起こります。
石種によって早い遅いの違いがあるものの、基本的にすべての石は経年変化をしていきます。寺院の石灯籠や、神社のお稲荷様をイメージしていただけると分かりやすいと思いますが、変化の具合によっては長い年月を感じさせる風合いや侘び寂びにもなるため、経年変化は一概に悪いものとは言えません。
経年変化は汚れではありませんので、お掃除によってキレイにするというものではありません。墓石の艶落ちや日焼けなどが気になる場合は、プロの手によって石の表面を磨き直すことで新品のような美しさを甦らせることもできます。

お墓掃除の基本:どんな道具があると便利?

一般的なお掃除道具で大丈夫です。特別な道具は必要ありませんので、100円均一で一通り揃えることもできます。ホームセンター等には、必要なものがセットになったお墓参り用のお掃除道具も売っています。

基本のお掃除道具

・雑巾やタオル
・軟らかいスポンジ(柄付きだと便利)
・毛の軟らかいブラシ
・ゴミ袋
・バケツ

場合によって必要な道具

・ほうき(お墓が広い場合はあると便利)
・軍手、鎌、植木バサミ(雑草取りや、植栽の手入れが必要であれば)
・柄杓(墓地で借りることができない場合のみ)

この他、夏場であれば虫除けスプレーや日焼け止め、熱中症対策に帽子や飲物の持参もお忘れなく。冬場の場合は、冷たい水で手がかじかまないようにゴム手袋があるとよいでしょう。
お墓掃除の基本:どんな道具があると便利?

お墓掃除の基本:効率のいいお掃除手順

墓石は基本的に水洗いで十分です。
水をかけながら、高いところから下のほうに向かって雑巾や軟らかいスポンジで水拭きをします。お墓掃除は、ご先祖様への供養にもなりますので、故人の身体を拭いてあげる気持ちで丁寧に行うとよいでしょう。
関連ページ⇒よくある質問「墓石の手入れは、どうすればいいですか?」

黒御影石金属やヤシなどの硬いタワシは使用しないでください。石とはいえ、硬いもので擦ると表面に細かなキズがつき、目に見えない溝に汚れが付着しやすくなってしまいます。黒御影石などの色の濃い石材では特に、石の艶や光沢が失われる原因にもなるため使用を控えてください。
彫刻文字や蓮華など溝の細かい部分は、ナイロンなどの毛が柔らかいブラシを使ったり、軍手をした指を濡らして拭くと便利です。

大気中のほこりや汚れは水分に付着しやすいため、墓石を洗ったあとは最後にタオルや吸水スポンジなどで水を拭き取ってください。柔らかい素材であれば、洗車用のものも使えます。

植栽の手入れ

お墓に植木や植栽がある場合は、墓石を洗う前に手入れを行いましょう。植木バサミを使って葉を切りそろえ、軍手や鎌を使って雑草取ります。ご自宅の墓所が広い場合は、ほうきを使って落葉などの目立つゴミを取り除きます。

金属パーツの洗い方

花立や線香皿などの、細かな金属パーツは取り外して水洗いします。(古いお墓の場合、花立が取り外せない場合もあります)
線香皿の古い燃えカスは捨てて、スポンジを使って汚れを落とします。花立は細長いので、柄付きのスポンジがあると奥のほうの水垢まで簡単にキレイにすることができます。
金属パーツの洗い方

お墓をキレイに保つための定期的なメンテナンス

こまめにお墓掃除をしたいと思っていても、お墓が遠方にある方や、忙しくて中々お墓掃除に行けない方がほとんどではないでしょうか?代行サービスを利用して、定期的にプロの手を借りるのも一つの手段です。
株式会社 石長のグループ会社「お墓クリニック」でのサービス例を元に、費用や施工内容を比較してみましょう。

サービスの種類内容費用例
お墓のお掃除代行普段のお墓参りで行うような
お掃除を代わりに行う。
・お墓のお掃除
・墓石の水洗い
1万1,000円より(税別)
自分がお墓参り
できない時の代わりとして、
気軽に利用できる。
クリーニング専用の洗剤や機材を使い、
普段のお掃除だけでは
落としきれない
頑固な汚れをキレイにする。
・水垢、苔、カビ等の汚れ洗浄
・防汚コーティング など
スタンダードプラン:
1万8,000円より (税別)

お墓の状態によって様々なプランがある。
1~5年に1度の実施を
目安にすることで、
墓石をよい状態で
保つことができる。
磨き直し汚れている表面を削って研磨し直す。
年数の経っている古い墓石など、
クリーニングでキレイに
ならない場合に行う。
磨き直しプラン:
20万円より(税別)

新品のように見違えるほど
キレイになるが、
リフォームともいえる
大掛かりな工事を行うため、
費用も大きくかかる。

※破損箇所の修理や交換、墓石の傾き修理などは、「お墓の修理・リフォーム」のページをご覧ください。

プロのクリーニングは何が違うの?

墓石は屋外に野晒しになっていますので、こまめにお墓掃除をしていても落としきれない汚れが少しずつ蓄積されてしまいます。墓石クリーニングでは、プロ用の洗浄機材や器具、洗剤・薬品・溶剤などを使って、溜まってしまった汚れを一気に除去することができます。

プロによる墓石クリーニングの手法

洗浄方法特徴注意点
高圧洗浄
墓石のクリーニング/高圧洗浄
噴出する水圧で汚れを落とす。
短時間で洗浄を行うことができる。
落とせる汚れに限界がある。
彫刻文字などの細かい箇所や、墓石が劣化して脆くなっている場合は損傷させる危険がある。
スチーム洗浄墓石のクリーニング/スチーム洗浄高温の蒸気を噴出させて汚れを落とす。
高圧洗浄よりも洗浄力が高い。
落とせる汚れに限界がある。
彫刻文字などの細かい箇所や、墓石が劣化して脆くなっている場合は損傷させる危険がある。
薬品洗浄
墓石のクリーニング/薬品洗浄
墓石に薬品や溶剤を塗布し、汚れ を浮かせる。
墓石に力や圧を加えず、内部に浸透している汚れまで落とすことが できる。
汚れの原因や、石材の種類によって薬品を使い分ける必要があり、プロの知識と技術が必要。
薬品の種類によっては墓石を痛めてしまうことも。

普段のお墓掃除が楽になるコーティングが人気

プロによるクリーニングの仕上げにセラミックコーティングを施すことで、紫外線、土ぼこり、鳥のフンなどの汚れから墓石を保護できます。汚れがつきにくく、落としやすい防汚効果があり、普段のお掃除がとても簡単になるため大変人気があります。
墓石のセラミックコーティング

お墓は数十年、百年と、長い年月使い続けるものですから、汚れを蓄積させてしまわないよう定期的にお掃除をすることが大切です。お墓参りでお掃除をすることで、頑固な汚れが染み付いてしまうことを防げます。
しかし日々の暮らしを慌ただしく過ごす中、こまめにお墓掃除に足を運ぶのはなかなか難しいことです。核家族化が進み、世帯人数が少なくなってきている現代では、昔に比べてお墓のお掃除や管理を少人数で行うケースが増えています。自分達でできることは家族で分担したり、プロの墓石クリーニングサービスを利用するなど、折り合いをつけながら、長くお墓を大切にしていくとよいでしょう。

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